【怖い話】しょっちゅさんがやってくる

当時、俺は親父の友人の下で、

配管工の手伝いをバイトでやらされていました。

 

その現場で仲良くなった同年代のKの、

アパートに遊びに行った時の出来事です。

 

まあ、今は縁を切って

会わないことにしてるんですが、

Kはすっごいおもろい奴でした。

 

半引き篭もり気味だった俺は、

毎晩Kのアパートで

飲んだりする事が楽しくて、

仕事の後に、

Kの家に遊びに行くのが

日課となっていました。

そんなある晩のこと。

俺とKはいつもの様に、

仕事帰りにコンビニで

酒とおつまみを買った後、

雑談を交わしながら、

夜道をKのアパートに向かって

歩いていました。

 

すると突然、

Kが背後を振り返りました。

 

不思議に思った俺が、

「どうかしたんか?」

と尋ねると、

Kは「・・・いや、何でもない。ところで―」と、

こっちに向き直り、

再び俺らは雑談を交わしながら、

Kのアパートに歩き始めました。

 

Kのアパートに着いた俺らは、

さっそく酒を交わし、

テレビを見ながら床に寝っ転がって、

談笑をしながら時を過ごしました。

 

気がつけば、

夜中の2時になっていました。

 

明日は午後からキツイ仕事が待ってると、

仕事先の監督に言われてたの思い出した俺は、

おいとましようかなと、

立ち上がりました。

 

するとKが、

酔っ払って赤くなった面持ちで言うのです。

「もう少しいとけって。

なんなら、泊ってってもかまわん」

 

Kがこんなことを言うのも珍しい、

と思ったその時、

アパートの階段が、

静かに軋む音が聞こえてきました。

 

すると突然Kが、

一瞬にして酔いが醒めたかの様に立ち上がり、

「来おった・・・しゅっちょさんや」

と呟きました。

 

そして、窓を閉めて鍵をかけ、

ドアの鍵がかかっているか確認し、

俺の隣に来て、

「いいか。何を言われても、

それに答えたらあかんぞ?」

と言ってきました。

 

何が起きたのかさっぱり分からなかった俺は、

少し慌てながら

「なんや?『しゅっちょさん』って誰や!?」

と返しました。

 

しかしKはそれに答えず、

不動のままドアを睨みつけていました。

すると静かにドアを叩く音が鳴り、

ドアの向こうから声が聞こえてきました。

「ねぇー、今から遊ばなーい?

ねぇー、遊ぼーよぉー。

ねぇ、いいじゃんかよぉ!

俺今暇なんだよ」

そして、ドアノブを

ガチャガチャと乱暴に回しはじめました。

 

Kは震えながら小声で、

「すいません、すいません」

と繰り返していました。

 

俺は何もできませんでした。

すると声の主は、

大声でこう叫んだのです。

「*******!!********!!!」

恐らく放送禁止用語なのだろうと思いますが、

その大半はよく聞き取れませんでした。

 

次の日の朝、

Kは『しゅっちょさん』が帰ったのを確認すると、

俺の手を引いて、

近所の神社に向かいました。

 

神主さんは俺とKに粗塩をかけながら、

こう言いました。

「また来おったんか。

もはやアレは人間では無いから、

相手にするな」
その後、俺はKに送られて、

自宅に帰りました。

 

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