【ゾッとする怖い話】雨の日の裸足の女

これは実話です。

 

俺は田舎の町役場職員なんだけど、以前に勤めていた職場での話。

 

当時配属されていたのが、地域では割と大きな公営の病院だったんだけど、(今は閉鎖)

採算が合わなくて閉鎖が決まってからは入院患者や救急は受けつけなくなり、診療所みたいになっていた。

昔は入院患者が自殺したことも、幾度かあったりした。

 

診療所状態になってからも霊安室などはそのまま残っていたから、夜遅くまで残っていた人が変なモノを見たり聞いたりというのは、それほど珍しくなかった。

俺はそういう経験は無かったが・・・

 

3年前の3月、雨の日。

春に異動が決まったせいで、週末に一人で休日出勤をして色々と片付けをしようと思い、13時から職場行ったんだ。

いつも通りに鍵を開け、機械警備を解除して事務所で仕事していたら、15分ほどして事務所に人が入ってきた。

 

来たのは警備会社の人で、話を聞くと以下のような感じだった。

 

「12時50分に3階の機械警備が異常を察知(センサーが反応)し、13時に建物全体の警備が解除された」

 

つまり、俺が13時に職場に到着して機械警備を解除する10分前に、3階に人が侵入していたことになる。

 

3階は入院患者用の部屋として使われていたが、その時には書庫や物置と化して、滅多に人が行かないフロアになっていた。

 

警備員の兄ちゃんと一緒に3階に行ったんだけど、もちろん人は居ないし、窓も開いていない。

 

唯一、なぜか施錠されていなかったのが、屋上に続く外階段のドア。

 

すでに若干イヤな予感がしたんだけど、雨が降る中を仕方なく外へ出て屋上へ。

 

当然、屋上にも人は居なくて、2メートルほどの高さがある金網のフェンスから下を覗くと、駐車場に止めてある俺の車の脇に、

 

髪の長い女が傘も差さずに突っ立っているのが見えた。

 

遠くて表情までは見えなかったけど、明らかに俺達を見ていた。

まだ3月で寒く、雨も降っているのに、半袖のワンピースに裾の長いスカート姿。

 

何か得体の知れない気味悪さを覚えて、そのまましばらく見合っていたんだけど、よく見ると俺の車の下の方を指差しているようにも見えた。

 

警備員と1階まで降りると、外にはもう誰も居なかった。

そこで警備員の兄ちゃんがぼそっと、

「さっきの人、裸足でしたよね・・・」

と言い出す。

俺は気が付かなかったけど、靴を履いていなかったらしい。

 

とても仕事なんか続ける気にならず、さっさと仕事を片付け、警備員も原付に乗って帰っていった。

 

帰り道、峠の道を雨のなか走行中、安全運転していたつもりなんだけど、車のタイヤが突然バーストして、そのままスピンし、ガードレールにぶつかった。

 

車は廃車になったけど、他に車はいなかったし、何より一歩間違えていれば、ガードレールを突き破って崖下に落下していたかも知れない。

奇跡的に無傷だった。

 

その車は中古で買ったんだけど、バーストしたそのタイヤ1個がたまたま劣化していたらしい。

安全運転して本当に良かったと思いつつ、あの時に屋上から見えた女の人が、あの汚くてオンボロな病院で8年間も毎朝掃除していた俺のために、あの事故を警告してくれたのかな・・・

 

それとも

あれに乗って一緒に行こう・・・

って意味だったんだろうか?

 

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