大学時代の話。
俺は総勢6人の弱小サークルに所属していて、
夏にどこかに遊びに行くべという話になった 。
仲間のAが
「なら、俺のばあちゃん家に来いよ、
面白いことが体験できるかもしれないぜ」
というのでそいつのばあちゃん家がある
田舎に二泊三日で遊びに行った。
そこは絵に描いたような田舎で、
ばあちゃんの家は古い日本家屋だった 。
じいさまはすでに亡く、
ばあちゃん1人で住んでいるらしかった 。
そのことで「寂しくないんですか?」と話を振ったら 、
「もう1人賑やかなのがいるから」と返ってきた 。
そのときは、失礼ながら少しボケてるのかと感じた。
夕飯を食った後、
俺らは離れの部屋で酒盛りを始めた 。
酒を飲めない俺とBがいたので
ジュースやお菓子もあるごちゃ混ぜの酒盛りだった 。
1時間くらいたった後かな?
どうも様子がおかしい 。
さっき開けたばっかりのボテチがいつの間にか空になったり 、
紙コップに注いだはずのジュースがなくなってたりと 、
ジュースとお菓子の消化が異様に早い 。
その事を言うと、
Aが「そりゃ小僧のせいだ」とわけがわからん返事 。
Aには酒が入ってたのでそのせいだと思い無理やり納得 。
小一時間騒いだ後、その日は床についた。
次の日の夜にも酒盛りをした 。
またジュースとお菓子の減りが早い 。
昨日の件を思い出し「小僧ってなんだ?」と問い詰めてみた 。
「たぶん座敷わらしだよ」とA。
聞くとこの家には昔から座敷わらしが住み着いているらしく 、
Aが小さい時には甘い物やおもちゃがいつの間にか消えてたり 、
寝てる時に布団の周りを飛び跳ねていたらしい。
(ちなみに小僧と言うのはじいさまが名付け親)
危害は加えないから気にするなとのこと 。
ばあちゃんが言ってた賑やかな奴とは
これのことかと納得し酒盛りは2時までやった 。
そして、帰るときに残ったお菓子とジュースを
そっと置いてきました。
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