旅行に行ったときの話。
俺は一人旅が好きでその時は東北の方に旅行に行った。
そして、日が落ちた頃予約しておいた旅館に到着した。
案内されて部屋に入ったが、
なんとなく部屋の感じが暗い。
明るさが暗いとかではなくて、
なんか陰湿な感じで、
湿っていて気持ちが悪い。
悪い予感はしたがどうせ一泊だし、
幽霊とかは見たこともないし
信用してなかったので泊まることにした。
夜10時過ぎになり、
風呂に入ることにした。
その旅館は大浴場があったが、
部屋に風呂場があったのでそこで入った。
しばらく入ってたのだが、
少しのぼせてしまい、
湯船から出て風呂桶の上に腰掛けていた。
風呂場のドアも開けて風通しをよくしておいたのだが、
ドアの外になぜか洗濯機があって、
その上に新聞紙が乗っかっていた。
その新聞紙をとってしばらく読んでいた。
そろそろ寒くなってきたので風呂に入ろうと思い、
新聞紙を元に戻そうとして洗濯機の方に身体を伸ばした。
すると、ドアの向こうから誰かが新聞紙をサッと引っ張った。
ここはもうダメだと思い、
急いで身体を拭いて服を着て、
フロントに事情を話してなんとか帰ることにした。
外に出てからの帰り道、
あるきながら振り返って
自分の泊まろうとしていた部屋をみた。
ベランダが見えたのだが、
ベランダにはダウンライトがついていて、
その下に目が窪み、
真っ黒な目をしてボロボロの服を着た男がボーッとたっていた。
俺は走って逃げた。
半分パニックでその後どうしたかは記憶にない。
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