山間部のお祭りって、普通のお祭りとはなんか違った感じがあるよね。
俺の祖母が日本の背骨にある街の出身だったんだが、
そこの街(昔人口はそこそこ今では過疎地)では信仰の対象が石だった。
山の中腹に大きな一枚岩が祀られていて、
小さい祠と共に長らく信仰の対象になっていて、
年に一度その岩を削ってに少しづつ配る慣わしがあった。
配られるのは昔でいう長屋の大家?
というか、ある程度家名が高い家に配られ、
普通の人はその人の家に拝みに行くという風なもの。
もちろんその街のお祭りはご神体のお岩のもので、
岩を削るのもお祭りの時だった。
新しい石をもらう時に古い石の処理をどうするか?
川に流したり山に返すのかと思ったが、
そこの話だけは祖母が「20歳になってからな」
と言って教えてくれなかった。
私はその真相をずーっと考えていて、
そのせいもあって大学も民間信仰の学科へと進んだ。
そして先日、
私の20のお祝いにその話を聞きにいくと、
祖母は顔を赤らめながら、
「陰洗いっていってな、
その岩神様は男だったので、
家名が高い家の女衆が自分の陰に石を入れて、
それを大岩の下に戻すんよ」
とキャーキャーいいながら教えてくれた。
陰(ほと)とはもちろん女性の陰部のこと。
そんな真相を10年も追っていた自分が小さく見えた。
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