地元の一帯っと言っても町の一地域だけだが、
犬を恐れてる。
飼ってる家もなく、
野良犬を見掛けると、
皆見ないように家に入ったり、
その場から移動した。
だからと言って保健所に連絡する訳もなく、
餓鬼だった俺は不思議で仕方なかった。
親や知り合いのオッサンに聞いても、
「狂犬病が怖いでしょ?」とか、
「あんまり構うな、襲われっぞ!」などで、
ハッキリした理由が分からなかった。
友達に聞いたりしたが、
誰も理由をしらず、
暫くの間俺を悩ませた。
ある日、友達2、3人とで、
林の中の秘密基地で戦争ごっこしてた時、
友人Aが犬を見掛けた。
犬をまともにさわった事の無い俺らは、
林の中、エアガン片手に犬狩りを始めた。
Aが見掛けたのだがすぐに見失っていて、
皆バラバラに林を散策。
俺も笹で擦り傷作りながらも犬を探した。
5分ぐらい散策した時、
バァーー!とか言う叫び声がし、
何かあったのか声のする方へ向かった。
そこに俺以外がもう揃っていて、
倒れて叫びながら体をバタつかせてるAを見てた。
Aはヤバいくらい泡を吐きながら、
白眼むいて暴れてる。
尋常じゃない事を認識した俺らは、
一人大人を呼びに行かせ、
残りでAを押さえてた。
だが子供では押さえられず、
Aに噛まれたり引っ掛かれたり相当怪我しながらも、
顔中から色んな汁流しながら俺らは頑張った。
大人を呼びに行った一人が、
オバサンと救急隊を連れてきた。
救急隊はAに駆け寄ると、
素早くバンドみたいのでAを拘束し連れて行った。
オバサンから説明があったのか?
残った俺らは、
オバサンに事の次第にを聞かれ説教を受けた。
ホントかどうか、
全てかどうか未だに分からないが、
オバサンが言うには、
Aは犬か?に憑かれたらしく
何年かダメだそうで、
その事をAの両親に伝えるとの事で番号を教えた。
この土地で犬に関わるな。
俺らは犬を目にはしてなかったのでだいじょぶ。
Aが見た犬が特別だったらしい。
この事を家族や周りに話すな。
…との事を聞かされた。
家帰っても何か怖く、
親にも聞けずに今も過ごしてる。
A一家は引っ越しなどはせず今も住んでいて、
近所付き合いも普通にしてるらしい。
あれから6年たつが、
Aはまだダメの様だ。
時々、ぼうさんでも神主でもないが、
それらしい人がAの家に行ってる。(見掛けた)
Aは戻るかな。
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